煮物や味噌汁、鍋やうどん、そば…あげるとキリがないくらい使用されている「だし汁」。時間がなくても簡単に作れる顆粒だしもありますが、自分でとった「だし汁」は格別の旨さを感じます。お料理の質を格段にアップしてくれるのです。そんなだし汁の種類や使い方、食材などについて和食ライフスタイリストが解説していきます。
だし汁とは
だし汁とは、旨味成分のある食材を煮て作った汁をいいます。煮出汁ともいわれています。日本においてだし汁というと、昆布・かつお節を使った一番だしが主流です。しかし、海外でも鶏だしやコンソメ、スープストックなどが存在します。世界問わず共通して、だし汁の旨味をうまく使って料理の美味しさを醸し出しているのです。
5つのだし汁の種類・使い方
以下では、日本でよく使用されているだし汁を5種類ご紹介します。普段料理をしない方でも最低限知っておきたい5種類です。種類によって味や風味も異なります。使い分けをして、毎日の料理を楽しみましょう!
かつお出汁
かつお節からとるだし汁で、主に関東エリアで使用されていることが多いです。主に、そばつゆやうどんだしなどに使われています。
こんぶ出汁
昆布からとるだし汁で、すまし汁やお鍋などで使われます。湯豆腐やお鍋に使うと美味しいです。
一番だし
昆布とかつお節からとるだし汁で、一般的にだし汁といえば一番だしを指すことが多いです。煮物、鍋、味噌汁、うどん、そばなどに使われています。
煮干し出汁
イワシからとるだし汁で、いりこ出汁ともいわれています。特定の地域やラーメンのお出汁に使われる場合が多いです。
あご出汁
飛び魚からとるだし汁で、九州エリアで使用される場合が多いです。独特の風味とコクを感じます。お鍋やうどん・そばなどに使われています。
だし汁に使われる食材について
先ほどご紹介しただし汁の種類に使用される食材を以下でご紹介します。
昆布
昆布のほとんどが北海道産で、10種類以上あります。産地、種類、使い方、栄養について、詳しくは下記ページでご紹介しています。
かつお節
丹精込めて造られるかつお節は高級品。縁起が良い贈り物としても重宝されています。かつお節の魅力について詳しくは下記を参照ください。
いわし
だし汁に使用されているいわしは、片口いわし、平子いわし、うるめいわし、かえりいわしの4種類あります。流通量が多いのは片口いわしで、他の3種類は流通量が少ない分、高価です。もちろん味も異なるので、試してみると面白いですよ。
飛び魚
一般的に出汁として使用されているものは、「角とび」と「丸とび」です。また、世界には50種類ほどありますが、流通量は少なめです。こちらも飛び魚の種類によって味が異なります。
<番外編>山形県郷土料理の”だし”とは
なすやきゅうり、青紫蘇などの野菜をみじん切りにして、出汁をかけていただく料理をいいます。ササッと作れることから、今でも家庭料理として親しまれています。
だし汁は食材の種類によって味が変わる!
だし汁とは、旨味成分のある食材からとった汁をいい、世界中でさまざまなだし汁が存在します。日本では昆布とかつお節からとる一番だしを筆頭に、煮干しやあご出汁があります。出汁の取り方や食材の合わせ方によって、料理の味が激変するのが面白いところ。様々なパターンを試して、お料理上手を目指しましょう!
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一般社団法人日本和食ライフスタイリスト協会では未病のカラダづくり・美味しい和食(発酵)ライフを送るための、本質的な知識や経験からの実践のコツを無料で発信しています。専門分野の知識や技術をつけたい方はもちろん、フリーランスとして仕事にしたい方まで学べる内容です。まずは7日間集中講座で学びましょう。

記事監修・執筆者

一般社団法人日本和食ライフスタイリスト協会 代表理事
管理栄養士・和食ライフスタイリスト 合田 麻梨恵
初めての海外訪問時に日本との素材の違いに驚愕し、”和食の魅力”に目覚める。管理栄養士として不特定多数が購入するコンビニ弁当に携わり健康な方を増やしたいと考え、商品開発者に。しかし実際は仕事として毎日3食コンビニ食で激太り&心身ともに不調をきたし限界を感じたため、異なる方法で和食で健康になれる魅力を伝えようと決意し、独立。
和食料理教室を通じて100名様以上の不調改善に成功した「食」の面、全国の自然発酵生産者100軒以上の訪問による「農業・醸造」の面、論文2万件読破した「予防医学」の面から和食の研究を重ね、未病の身体づくりができる”令和の和食TM”を提唱。予防医学専門家養成や健康経営を通して働く人の健康サポートやメディア出演、監修など。