歯を健康に保つメリットと自宅で簡単にできる3つの方法

歯の健康を表した写真

歯の健康が全身の健康に与える影響をご存知でしょうか。むし歯や歯周病を放置しておくと、さまざまな病気に罹患することが知られています。そこで今回は、歯の健康の重要性や歯の健康を保つ3つのメリット、自宅で簡単にできる歯を健康に保つ3つの方法をご紹介します。歯の病気に気が付いたら全身疾患につながらないように予防していきましょう!

目次

歯の健康の重要性

歯の健康が損なわれると、食べるのも億劫になって食事を楽しめなくなったり、会話も難しくなって人とのコミュニケーションを楽しめなくなったりと日常生活での満足度が一気に失われてしまいます。

また冒頭でもあったように、口腔内の健康状態は全身の健康に大きな影響を与えます。歯周病と糖尿病との関連はエビデンスが高く歯科業界・内科業界では重要視されているテーマです。ほかにも歯周病は循環器系や早産・低体重児出産、誤嚥性肺炎といった疾患と関連があるとされています。※1

さらに歯は審美的な考え方でも重要で、素敵な笑顔にも欠かせませんし、歯の健康が損なわれると口臭も発生します。このように、歯の健康は私たちの生活において重要な役割を果たしているのです。

歯を健康に保つ3つのメリット

歯の健康を守ることで得られるメリットは数多く存在しますが、ここでは特に重要な3つをご紹介します。

メリット1.素敵な笑顔がつくれる

まず歯を健康に保つ一つ目のメリットは”素敵な笑顔がつくれること”です。美しい歯並びと白い歯は人間の魅力を大きく高め、人々から好意的に受け取られます。見た目が重要である芸能人は、ほとんどの方が口元美人です。

審美歯科であるホワイトニングやラミネートベニアをするとしても、事前に歯の病気がなく口腔内が清潔に保たれていないと土台が崩れて効果を発揮できません。そのため、日々の歯磨きや口腔ケアによって歯を健康に保つことは、自分自身の魅力を最大限に引き出すための投資でもあります。

美しい歯はあなたの笑顔を一段と輝かせ、周囲の人々にも好印象を抱きます。素敵な笑顔は健康な歯から生まれるのです。

メリット2.口臭を抑えられる

次に、健康な歯を保つメリットとして”口臭の抑制”が挙げられます。口臭は気になる異性だけではなく家族や友人、職場の方々といった日常生活で接する人々にまで悪影響を及ぼします。口臭の原因は、舌苔や歯周病です。歯周病になると歯周ポケットができ、細菌が生息しやすくなり、その歯周病菌が食物の残りかすや唾液、血液、剥離上皮細胞などを分解・腐敗させ、その過程で臭い原因であるメチルメルカプタンや硫化水素を発生させます。※2

舌苔や歯周病であれば治療し、食べる物や歯や舌のブラシングに原因があれば改善しましょう。食後のブラッシング、歯間ブラシの使用なども有効です。

一方、潜在的な病気が原因の場合もありますが、口臭以外にも何らかの症状が出ているはずです。※3 もし現在病気に罹患していないのであれば、病気の合図かもしれません。なかなか口臭が治らない場合には歯科院に相談しましょう。

メリット3.生活習慣病の予防に繋がる

最後に、健康な歯を保つメリットとして”生活習慣病の予防”があります。口腔内環境が全身疾患に影響するのは、口が外界との入り口だからです。飲食をしたりウイルスが鼻腔から侵入したりすると、必ず口腔を通過して食道や胃腸といった消化器官を進みます。その後、腸から吸収された場合は血液に取り込まれて全身に送られるのです。

そのため、口腔内の細菌が血流に乗って脳や全身にいってしまうと悪さをして病気になってしまうのです。特に歯周病があるとほとんどの場合が糖尿病に罹患していると考えられています。糖尿病よりも罹患リスクが低いものの、誤嚥性肺炎や早産・低体重児出生にも関わるとされているため、歯科疾患になる前から予防するに越したことはありません。

自宅で簡単にできる歯を健康に保つ3つの方法

歯を健康に保つためには専門的なケアが必要と思われるかもしれませんが、実は自宅で簡単に実践できる方法もいくつかあります。まずは少しずつでも始めて、次第に習慣にしていきましょう。

方法1.食後の歯磨き

まず一つ目に挙げるのが”食後の歯磨き”です。これは口腔ケアの基本中の基本であり、かつ最も効果的な方法の一つです。

食後の残りかすをすぐに掃除すると、残りかすを利用して悪さする細菌も出番なしなので、むし歯や歯周病から遠のくでしょう。特に甘い食べ物や飲み物のあとは、意識的に行いましょう。むし歯菌が糖をエネルギー源として使い、その過程で酸を生成します。この酸が歯のエナメル質を溶かしてむし歯になるためです。

一方、食後に歯磨きをする習慣があっても、意外と100%歯を綺麗に磨けている方は少ないのが現状です。生活習慣が悪くないのにむし歯や歯周病が増えてきた方は、一度歯科衛生士に正しいブラッシングを教えてもらうのがおすすめです。正しいブラッシングや生活習慣で清潔な口腔環境を維持しましょう。

方法2.舌ブラシを活用

口臭の原因である舌苔を取り除くためには”舌ブラッシング”が有効です。専用のブラシで行いましょう。方法としては、舌苔がある真ん中より少し後方あたりから舌ブラシを舌に当てて手前に引き、水で洗い、舌苔がブラシに付かなくなるまで繰り返しますだけです。※3

「おえっ」とならないようにするには、舌ブラシを舌に当てている間は息を止めると良いでしょう。ただし、舌ブラシのやりすぎは粘膜を傷つけてしまう原因になるため、朝に1日1回行う程度で十分です。

方法3.食事を楽しむ

三つ目に挙げるのは“食事を楽しむ”です。一見、歯の健康とは直接関係なさそうに見えるかもしれませんが、大いに関連しています。誰かと話しながら食事をすると、口周りの筋肉が鍛えられて、口角が上がり笑顔も増えて生活の質が向上したり、食欲が増えて栄養もしっかりと吸収でき免疫や代謝機能も下がりにくくなったりします。※4

唾液を出すメリットについて

私たちが食べるとき、話すとき、またはただリラックスしているときでも、常に口の中に唾液がありますが、口腔内の健康を維持するために大事な要素だからです。「美味しそう」と脳が認知したり、よく噛んだりすると唾液の分泌が促進されます。唾液には咀嚼・嚥下のサポートや洗浄、消化、中和、保護、抗菌作用だけではなく、歯の再石灰化を促進したり発癌を抑制したりとさまざまな働きがあります。※5

歯の健康は全身疾患をも守る!日々の生活により意識して取り入れよう!

私たちの生活の中で簡単に見られがちな歯の健康ですが、重要性はとても高く、我が国の医療費の内訳を見ると、第1位の悪性新生物に続く2番目の医療費の高さにもなっています。※6 高血圧や脳血管疾患、糖尿病といった病気をかなり上回っているのが現状です。

さらに歯科疾患から糖尿病や誤嚥性肺炎、早産のリスクなどにもつながるため、日頃の口腔内環境の維持が重要です。歯を健康に守るためにも、毎日のケアが欠かせません。忙しい生活の中でも実践できる十分な簡単な方法をご紹介したので、できそうな方法から一つ以上実践してみてください。歯の健康を守り、健康寿命が長い生活を充実させましょう!

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【参考】
※1 特定非営利活動法人日本歯周病学会|歯周病と全身の健康 2015
※2 厚生労働省|e-ヘルスネット|口臭の原因・実態|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-07-001.html
※3 厚生労働省|e-ヘルスネット|口臭の治療・予防|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-07-002.html
※4 厚生労働省|e-ヘルスネット|口腔機能の健康への影響|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-08-001.html
※5 厚生労働省|e-ヘルスネット|歯・口の機能|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-01-001.html
※6 厚生労働省|e-ヘルスネット|各種統計からみる歯科疾患の重み|https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/teeth/h-01-002.html

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