予防歯科先進国スウェーデンと日本の違い|2022年の保険適用や今後の展望

予防歯科推進国

昨今、国民皆歯科健診の検討や一部の歯科治療の保険適用開始などのニュースにより、予防歯科に関心を持つ方も増えたのではないでしょうか?予防歯科の流れは予防医学普及によるものと付随しているでしょう。そこで今回は予防歯科とは何か、予防歯科のメリットデメリット、予防歯科先進国であるスウェーデンと日本の比較など解説していきます。

 

目次

予防歯科とは

むし歯や歯周病など歯科疾患に患わないように予防することをいいます。歯科は歯科医院、という当たり前だった考え方は健康日本21の影響により「歯科も健康づくり施策の一環である」という考え方に変わったのです。そこから予防医学の考え方も相まって予防歯科の考え方が普及し、2018年には健康診断の質問表にも追記され、2022年には歯科診療の一部が保険適用になり、現在は歯科検診義務化もささやかれるなど政策が講じられています。

一方で、コンビニエンスストアと同じくらいの数になった歯科院を救うための対策とも口コミなんかで拡がっていますが、いずれにしてもむし歯や歯周病は全身疾患の入口でもあるので大切にするに越したことはないでしょう。

予防医学とは何か、予防医学が拡まる背景に関しては下記記事で解説しています。

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予防医学における世界の動向や日本の今後の動向は下記記事で解説しています。

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予防歯科のメリット

それでは予防歯科のメリットについて3つ解説していきます。

 

メリット1.笑顔が素敵になる!

あなたの周りに笑顔が素敵な方はいませんか?その方はどんな歯の持ち主でしょうか?大体の方が整った歯並びで白い歯ではないでしょうか?素敵な笑顔を持つ象徴である芸能人こそ、歯にお金をかけるくらい歯の印象は第一印象を決める存在でもあります。元々ある歯を大切にすればお金をかけずとも素敵な笑顔になるのです!

 

メリット2.食事を楽しめる!

今当たり前にできている食事は、歯がないと成り立ちません。1本、2本の歯くらい無くても問題ないと思うことなかれ。歯が1本でも欠けて口腔内バランスが崩れると、むし歯や歯周病などになりやすくなってしまうのです。普通に食事を楽しめている今だからこそ、ケアに力を入れましょう。

 

メリット3.会話を楽しめる!

食事と同じですが、会話も歯がないと成り立ちません。入れ歯や差し歯をして話せる方もいらっしゃいますが、中にはそれらが合わない方もいらっしゃいますし、わざわざ入れる手間も必要です。人間らしい生活を続けるためにも、歯を大切にしましょう。

 

予防歯科のデメリット

メリットがある中でデメリットも存在します。それは人によって神経質になりすぎて疲れてしまうということです。「お菓子はダメ」「酸性の食べ物はダメ」「食後の歯磨きは必須」といったような「〜はダメ」「〜しなければならない」という考え方で制限してしまうと、何もできなくなって生活を楽しめなくなってしまいます。予防歯科はじめ予防医学は、生きている間ずっと続くものです。ある程度、楽観的な気持ちで取り組むのが良いでしょう。

 

保険適用2022について

ニュースでも話題になった保険適用された歯科治療はCAD/CAMインレーです。2022年4月に改定されたので、現時点ではすでに施行されています。CAD/CAMインレーとは、簡単にいうとむし歯などで削った歯を埋めるものです。小さな穴には使いませんが、何かしらが原因で歯を大きく削ることになれば恩恵に預かるでしょう。

 

予防歯科先進国スウェーデンと日本の比較

ここで世界に目を向けてみましょう。予防歯科先進国として有名なのはスウェーデンです。1970年に政府が予防歯科に力を入れたことにより、歯の残存数が日本と比較して多くなっているといわれています。具体的に比較されたのは、スウェーデンでは2013年調査によると平均21本、日本では2005年調査によると平均16.5本という調査結果です。今後どれだけ日本人の歯の残存本数が残れるのかは、私たちの意識と行動によって変わってきます。

 

予防歯科では食生活指導も必須

歯科疾患の中でも罹患率が高いとされているむし歯と歯周病。これらは毎日の歯みがきはもちろん、食生活の予防も大切です。言わずと知れたむし歯予防には糖質過剰摂取の抑制が、歯周病は全身疾患と(特に糖尿病と)関連するので栄養バランスの取れた食事が必要になります。つまり、予防歯科においても糖尿病や高血圧などの生活習慣病と同様の対策が必要なのです!予防医学に関わる方々は、ぜひ食事の大切さも各々が仕事の中で伝えていましょう。

 

スウェーデンに次ぐ予防歯科医療国に!

予防歯科は今まさに政府が本腰をあげて取り組んでいる施策の一つです。予防歯科先進国として知られるスウェーデンを参考にしながら、予防医学に関わる方々はもちろん、国民一人一人の意識が予防歯科の価値を高めていくでしょう。

 

予防歯科で本質的な食事改善ができる「和食ライフスタイリスト」

一般社団法人日本和食ライフスタイリスト協会では無資格・未経験からでも予防医学【和食・健康・美容分野】専門家になれる和食ライフスタイリスト養成講座を開催しています。本質的で科学的根拠のある歯の健康・美容知識と栄養コーチング(食事指導)スキル、令和の和食TM料理技術を身につけ、予防医学普及者として活躍していきましょう!まずは必要な考え方や知識を下記無料メルマガに登録して、7日間の無料プレ講座で学びましょう。

 

【参考】
・厚生労働省|e-ヘルスネット|情報評価委員 特別インタビュー 第2回 安藤雄一先生
・厚生労働省|e-ヘルスネット|口腔機能の健康への影響
・厚生労働省|診療報酬における社会保障改革の実現に向けたスケジュール
・Hugoson Anders,Koch Goran:Thirty year trends in the prevalence and distribution of dental caries in Swedish adults (1973-2003).Swedish dental journal, 2008
・厚生労働省|平成17年度歯科疾患実態調査
・厚生労働省|e-ヘルスネット|むし歯の予防法(総論)
・厚生労働省|e-ヘルスネット|口腔の健康状態と全身的な健康状態の関連

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