鰹節の産地や種類、製造工程、栄養素、使い方など

和食の基本である”出汁”。 出汁を代表する”一番出汁”の食材である鰹節は、昔から日本人の生活に馴染みのある食材です。鰹節は英語でbonitoといい、出汁はdashiと同じ発音で、世界中の方々から親しまれています。そんな鰹節の産地や種類、製造工程、栄養素、使い方などを、日本全国和食調味料旅をする和食ライフスタイリスト・管理栄養士の合田麻梨恵が解説していきます。

目次

鰹節の産地

鰹節の産地は、主に鹿児島県と静岡県。なんとこの2県で、全国の99%を占めているのです!水産加工統計調査によると2017年時点での生産量は鹿児島県で21,443t、静岡県で7,471tでした。鰹節はどちらの県でも昔ながらの伝統製法で手間暇かけて造られており、現場をみると愛情たっぷりに造られていることがヒシヒシと伝わってきます。

カツオの種類

ここで、鰹節の原料である、カツオについて簡単に解説します。カツオはカツオ、スマガツオ、丸宗田カツオ、平宗田カツオの4種類あります。鰹節に使用されるカツオはカツオが多いのです。また、宗田カツオ、スマガツオの順に希少性があります。これらはカツオに比べると市場に少ないため高級品です。また海域によってカツオの成分が異なり、鰹節造りに適したカツオもあります。

鰹節の製造工程

ここからは、カツオから鰹節が造られる伝統製法の本枯れ節の製造過程をご紹介します。機械は使わず全て手で造られている方法です。文章だけで書くと簡単なように思えますが、働く環境や作業内容などを実際にみると本当に大変なお仕事です。手間暇かけられている分、愛情たっぷりで最高級品の鰹節が出来上がります。

製造工程

生処理→煮熱→骨取り→焙乾し、カビ付け⇆天日干し
※3〜4回繰り返し→梱包→出荷

焙乾は手火山式焙乾製法、急造庫、焼津式乾燥機の大きく3つに分かれていてメーカーの規模によって手法が異なります。

鰹節の美味しさの秘訣

鰹節が美味しい理由は、”旨味”成分の豊富さです。鰹節に含まれている旨味はイノシン酸と言われています。よく一番出汁として昆布と鰹節を合わせると美味しくなると言われていますが、これは昆布に含まれている旨味成分のグルタミン酸と鰹節のイノシン酸の掛け合わせで相乗効果になり、数倍の美味しさを発揮するためです。成分としての旨味だけが美味しさに起因している訳ではなく、旨味を醸し出すための鰹選びやカビ付の仕方などによっても美味しさは異なってきます。

鰹節の栄養素

それでは、鰹節に含まれている栄養素をみてみましょう。

鰹節に含まれている栄養素はナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、ヨウ素、セレン、クロム、モリブデンといったミネラル(なんとマンガン以外全て含まれています!)や、

ビタミンD、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、パントテン酸、ビオチンといったビタミン(ビタミンA、ビタミンK、ビタミンC以外全て含まれています!)が含まれています。目がチカチカするほど片仮名が並んでいますが、それくらいたくさんの栄養素を含んでいるということが一目瞭然です。

鰹節の食べ方

そんな栄養素を含んだ鰹節の食べ方をお伝えしていきます。鰹節はそのまま使われる機会は少なく、削り節として使われるのです。削り節は削り方によって呼び名が異なります。 例えば、サイズが大きめだと花かつおとして販売され、サイズが小さめだと削り節として販売されています。花かつおはうどん・そばの出汁として、小さめの削り節はおにぎりの具材として使われているのです。厚く削るとそのまま食べても美味しく、味付けをするとお酒のおつまみにもピッタリです。

鰹節は栄養があり、美味しい!

老若男女世代問わず愛されている鰹節。特に一番だしとして使用する際は、料理全体のうまさを醸し出してくれます。栄養素の種類が豊富に含まれているのも魅力的。ぜひ毎日の食卓に鰹節をプラスして美味しくて健康的な和食ライフを楽しみましょう♪

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